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新しい展開✕シチュエーション✕たのしい

晩香窯 庄村久喜の作品。  マスキングテープを使ったオリジナル釉薬の濃淡を実現。白のグラデーションが美しい。
                                                    白妙彩磁皿

あけましておめでとうございます。

 

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

新しい年が明けてすでに10日が経とうとしておりますが、

 

平常通りの作陶の毎日です。

 

最近の私はうつわ制作に没頭中です。

 

そして、隣では父である庄村健もうつわ作品を制作している。

 

改めて思うことですが、うつわ作りは楽しい。

 

 

美術としての作品制作とは少し思考が違うのかもしれない。

 

美術作品には「意味」を持たせるために己と自問自答するが、

 

うつわ作品はそれプラス、使い手のことを考える。

 

白磁作家として「意味」を持たせ、使い手を想いながらうつわを作る。

 

晩香窯 庄村久喜が作る4寸皿。 代表的な白磁とは異なり、さわやかな緑が美しい皿。
                                       緑釉皿

それは、今までの白磁だけにとどまらない。

 

さわやかで美しい緑のうつわ。 

 

種類はまだ少ないですが、新しいうつわ作品として展開していきます。

 

他にも、青白磁のうつわも展開し、普段の生活うつわとして使っていただけるように考えています。

 

晩香窯 庄村久喜のうつわ。 有田の伝統技法を使って作り上げた皿。 代表的な白磁ではなく緑釉の作品。
                                     緑釉型打皿

このうつわは有田の伝統技法でもある「型打ち」を用いたうつわ作品です。

 

型打ちとは、ろくろ成形だけでは作ることができない複雑な形やアシンメトリーな形を作る際に

 

使われた技法で、ろくろ成形したものを乾燥する前に型に打ち付けて変形させます。

 

この形は、私が駆け出しだった頃、今の白磁のスタイルになるはるか前、方向性に迷走していた頃(笑)に作ったものでした。

 

釉薬を緑に変えて、久しぶりに作ってみました。

 

これから、徐々に新しい型も作っていきたいです。

 

そして、これも普段の生活に使っていただきたいうつわ作品です。

 

晩香窯 庄村久喜のうつわ。 代表的な白磁である白妙彩磁の皿。特別な時間、特別な人と使っていただきたい器です。
                                      白妙彩磁皿

世界的に希少価値、質が高い、天草産の特上粘土を使用したうつわ作品です。

 

混ざりけがなく自然で純粋な白さがあるからという理由一択です。

 

この白磁(白妙磁)を作り上げて十数年たとうとしていますが、

 

制作する際に必ず想っていることが2つあります。

 

その1つが、素材への意識です。

 

現在のスタイルになる前、磁器素材と真剣に向き合い自分自身の答えを求めていました。

 

その答えとして、今の白磁が生まれました。

 

素材の可能性、素材のチカラ、素材の生かし方・・

 

それらを追求するためには、人工的ではない、自然が生み出した純粋さ、美しさが私には必要でした。

 

その最たる素材が、この天草産の特上粘土なのです。

 

この奇跡の素材を使い、手間暇かけて美しく仕上げる・・

 

このシリーズのうつわ作品は、特別な日、特別な人、に使っていただけたらと思っています。

 

 ちなみに、制作する際に必ず想うもう一つは、「ラインへのこだわり」です。

 

また別の機会にお話し出来たらと思います。

 

 

・・・・

 

 

まとめますと、庄村久喜の新しい器の展開とは、

 

使う人のシチュエーションを考えながら作陶するうつわ展開というべきでしょうかね。

 

ここだけの話・・・

 

白磁ばかり作っていると、おなか一杯になってきます。。。笑

 

己の可能性を高めるためにも、健康的な作陶をするためにも、

 

いろんなスタイルを持つことはいいことですよね。

 

そして、何より楽しいから。。