あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新しい年が明けてすでに10日が経とうとしておりますが、
平常通りの作陶の毎日です。
最近の私はうつわ制作に没頭中です。
そして、隣では父である庄村健もうつわ作品を制作している。
改めて思うことですが、うつわ作りは楽しい。
美術としての作品制作とは少し思考が違うのかもしれない。
美術作品には「意味」を持たせるために己と自問自答するが、
うつわ作品はそれプラス、使い手のことを考える。
白磁作家として「意味」を持たせ、使い手を想いながらうつわを作る。
それは、今までの白磁だけにとどまらない。
さわやかで美しい緑のうつわ。
種類はまだ少ないですが、新しいうつわ作品として展開していきます。
他にも、青白磁のうつわも展開し、普段の生活うつわとして使っていただけるように考えています。
このうつわは有田の伝統技法でもある「型打ち」を用いたうつわ作品です。
型打ちとは、ろくろ成形だけでは作ることができない複雑な形やアシンメトリーな形を作る際に
使われた技法で、ろくろ成形したものを乾燥する前に型に打ち付けて変形させます。
この形は、私が駆け出しだった頃、今の白磁のスタイルになるはるか前、方向性に迷走していた頃(笑)に作ったものでした。
釉薬を緑に変えて、久しぶりに作ってみました。
これから、徐々に新しい型も作っていきたいです。
そして、これも普段の生活に使っていただきたいうつわ作品です。
世界的に希少価値、質が高い、天草産の特上粘土を使用したうつわ作品です。
混ざりけがなく自然で純粋な白さがあるからという理由一択です。
この白磁(白妙磁)を作り上げて十数年たとうとしていますが、
制作する際に必ず想っていることが2つあります。
その1つが、素材への意識です。
現在のスタイルになる前、磁器素材と真剣に向き合い自分自身の答えを求めていました。
その答えとして、今の白磁が生まれました。
素材の可能性、素材のチカラ、素材の生かし方・・
それらを追求するためには、人工的ではない、自然が生み出した純粋さ、美しさが私には必要でした。
その最たる素材が、この天草産の特上粘土なのです。
この奇跡の素材を使い、手間暇かけて美しく仕上げる・・
このシリーズのうつわ作品は、特別な日、特別な人、に使っていただけたらと思っています。
ちなみに、制作する際に必ず想うもう一つは、「ラインへのこだわり」です。
また別の機会にお話し出来たらと思います。
・・・・
まとめますと、庄村久喜の新しい器の展開とは、
使う人のシチュエーションを考えながら作陶するうつわ展開というべきでしょうかね。
ここだけの話・・・
白磁ばかり作っていると、おなか一杯になってきます。。。笑
己の可能性を高めるためにも、健康的な作陶をするためにも、
いろんなスタイルを持つことはいいことですよね。
そして、何より楽しいから。。
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